秋の色

10月になりました。

日ごと、秋の色が濃く、深くなってゆきます。

いつの間にか、今シーズンの終了まであとわずかとなってしまいました。

今年は雪融けの春から現在まで「コロナウィルスの影響」を言い訳にして、イベントごとなども行わず(数回の販売や少数での利用以外は)特に何にもしないでいたシーズンでした。

自粛して活動を控えていたといたというほど、もともと活発な活動や人の流れがあったわけではありません。

だから、自粛していたわけではなく、広報もアピールもしない代わりに、定期的な土曜日開館(時間は14:00までと短縮して)だけを淡々と続けておりました。

イベントなどがなければ、圧倒的に人の来訪は少なくなるのですが、それでも、当館の開館日に合わせてわざわざ訪れてくださる方や、この日に訪問したいと連絡してくださる方が少なからずいらっしゃり、正直驚きでもありましたが、素直にありがたく、嬉しい気持ちで「やっぱり維持管理がんばろ!!」と、励みになったものです。

本当にありがとうございます。

人を呼び込むためのアピールを考えなければ、ここを維持管理していくための運営費を捻出できない‥多くの人に認知され、支援されなければ、この建物は存続するに値しないものになる‥?そんな焦りがあるものの、コロナウィルスの影響下、もっともっと、支援が必要な場所が世の中にたくさんある中「この建物は必要なんです!支援をしてください!」と、強い気持ちで訴えることができませんでした。

強い想いで訴えることができないという「迷い」

今シーズンの「何もしないでいた時間」は、図らずも、何に迷っているのか考える時間を作ってくれました。

もともと、営利目的で運営したいわけではなく、この場を必要とする人が、できる範囲で、労力や資金や知恵や情報を、相互扶助のように出し合って、維持管理していく場所にしたいと思っていたのです。

でも現実は、広く認知され、私も、私も‥と多くの人が集ってくるような人気スポットにならなければ、淘汰されて無くなってしまうしかないという、市場原理の論理にはまり込んで焦り、悶々としていました。

いったい自分はどうしたいのか?と。

人気スポットにするべく、必死でアピールを頑張るわけでもなく、相互扶助の仲間を増やしていく、ブレない心を持つわけでもなく‥中途半端ですよね。

粛々と、土曜日開館だけを続けていて。ほとんどいつも人が居なくて。

営業しているお店とかなら、閑古鳥が鳴くそんな場所は、潰れていくしかないということになっていくのでしょうけど、こんなに人の来ないこの場所は、無くなっていくしかない‥?  あれ‥?

集客を生業にしているわけでもないのに、どうしてその論理を当てはめてしまうんだっけ?この場所、多くの人が来ないなら、なくてもいい場所なんだったっけ?

今シーズン、人が来ない前提で過ごす時間に気がつきました。

自分にとっての心地よい空間にするために、考えたり作業したりすることに、いくらでも、何時間でも没頭していられるのですよ。誰に強制されたわけでもないのに(笑)

誰にも邪魔されない自分だけの時間、という贅沢。

奇しくもコロナウィルスの影響は、自分だけの時間、自分だけの場所は、かけがえのない価値だということを教えてくれるきっかけとなりました。

もちろん、この贅沢を独り占めするのはもったいないし、ちょっと寂しい(笑)

同じように価値を感じてくれる仲間が居てくれたらもっと嬉しいし、もっと楽しい。

そして相互扶助での持続可能性ができる。

今は、迷わず思います。

この建物は、なくてはならない。少なくとも自分にとっては。

そして、同じように価値を感じてくれる仲間をもっと探したい。

一緒に作りたい。

夢中になって、自分にとって心地よい空間を創造する場所を。

今シーズンは、この10月いっぱいをもって終了します。

休眠中の冬期間は、この想いを現実に落とし込むためのアイディアを練る、熟成期間にしたいと思っています。

そして、強い気持ちで、きちんと当館の魅力と価値を伝えられる来シーズンとなりますように。

※通常開館は、10月いっぱいをもって終了となりますが、深い雪に閉ざされる厳寒期になるまでは、事前にご連絡いただければ、見学やご利用のご要望には、可能な限りお応えしたいと思いますので、ご要望のある場合はぜひご一報ください。

今後とも、よろしくお願いいたします。


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